自律神経を食から整える場合、腸内環境や胃を整える食べ物を摂ると良いです。
タンパク質と食物繊維が摂ることは胃腸を整えることに繋がります。
厚生労働省の食事摂取基準に基づいた1日にとりたい栄養素の量は以下のとおりです。
(文部科学省の日本食品標準成分表2020年版を参照)
※デフォルトは成人男性の基準です。個人にあった量は登録することで表示できます。
自律神経失調症の詳しい原因はわかっていませんが、ビタミンB群をはじめとするビタミン類やマグネシウムやカルシウムといったミネラル類は神経に対する作用があります。
しかし、胃腸が整っていない場合は栄養素を身体中に運ぶことが難しくなり神経に関わる栄養も運ぶことができません。それが自律神経への悪影響に繋がるという一つの見立てになっています。
タンパク質は胃の食べ物の効率的な吸収に必要な酵素の材料となります。食物繊維は腸内環境を整えます。
自律神経とは血の巡りや心臓といった無意識の動きをコントロールしている神経のことで2種類あります。
交感神経は日中の身体をアクティブに動かす時間帯に働く神経です。
副交感神経は身体を休めるタイミングに働く神経です。
両者の切り替えが機能していない状態が自律神経の乱れおよび自律神経失調症になります。
食物繊維を取ると良いのは腸を整えるからです。
第二の脳といわれはじめた腸はまだ詳しいことはわかっていませんが迷走神経を通じて脳へ作用するといわれており、書籍「あなたの体は9割が細菌 微生物の生態系が崩れはじめた」では事例として自閉症の子供と腸内細胞との関わりがあったという事実が掲載れています。
食物繊維は微生物のエサとなり、腸内の微生物の多様性を維持するために役立ちます。
風邪を引いただけで抗生物質が出されてしまう現状ですが抗生物質は腸内細菌を減らしてしまいます。
薬などをよく飲んでいた人は少なくなっている可能性もあります。
血糖調節異常である低血糖症の症状として、自律神経失調症と間違われやすいうつ症状やパニック症状を呈することも多くあります。血糖調節異常・低血糖症が原因である自律神経失調症の場合、血糖のコントロールのために良質なタンパク質や脂質を中心とした食事内容に改善し、並行して個々人に合ったテーラーメードの栄養素を補給する治療を行うことにより、多くの症状が改善し、薬剤の減量や中止を可能にする場合があります。
引用:自律神経失調症 - オーソモレキュラー 栄養医学研究所
とあるように、低血糖症と間違われる場合もあるそうです。
しかしこの場合も糖質の割合を減らし脂質に加え、タンパク質の量を増やすべきであるといわれています。
また、栄養療法をほどこした事例も引用したサイトに掲載されているので参考になります。主訴:自律神経失調症(不眠、イライラ、頭痛)(30代前半 女性)
タンパク質と食物繊維が胃腸を整えるために大切です。
特にタンパク質が足りないと酵素が十分に作れなくなります。酵素が作れなくなると栄養を吸収しづらくなります。
したがって自律神経との関わりのある以下の栄養素も栄養不足になりやすいです。
飽食の時代に栄養素の欠乏症はあまり見られませんが酵素の不足が欠乏症に近づけてしまいます。
自律神経のコントロールと関わっています。
糖質の代謝に関わり、不足して糖質の代謝がうまくいかなくなるとエネルギーをつくることができなくなり(ATP産生の効率が落ちる)、イライラや疲労感などにつながります。
脂質や糖質の他に、アミノ酸(タンパク質の材料)を分解します。
幸せホルモンのセロトニンをはじめとした神経伝達物質の材料にもなります。
神経を修復する作用があります。
様々な精神疾患と関係しています。(すでに疾患のある人はとらない方が良い場合もある)
ストレスを感じた時に副腎皮質ホルモンを分泌する際に使われます。ビタミンCが足りない場合はストレスを溜め込みやすくなります。
自律神経のコントロールと関わっています。
イライラや不眠を改善します。
神経伝達のコントロールなどに使われます。
栄養素以外に普段の生活サイクルや運動不足、ストレスなど様々な要因と考えられるものがあります。
栄養も大きな要因の一つです。