活性酸素を除去する栄養素を効率よくとれる食べ物とは【文部科学省の全食材データより】

活性酸素を除去する栄養素を効率よくとれる食べ物とは【文部科学省の全食材データより】
活性酸素を除去する栄養素を効率よくとれる食べ物とは【文部科学省の全食材データより】

活性酸素を除去する栄養素を効率よくとれる食べ物とは【文部科学省の全食材データより】

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あきふみ@100g運営者

「100g」運営&開発者。コロナをきっかけに食材の栄養価に興味を持ちそこから分子栄養学を自身で実践するようになったエンジニア。「まずは食材から」のスタンス。

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  • 活性酸素の除去にはビタミンA、ビタミンB2、ビタミンC、ビタミンE、セレンが除去する物質の栄養素となります。
    活性酸素を減らす栄養素は抗酸化作用のある栄養素になります。以下の食材は上記の栄養素をたくさん含んでいます。

    厚生労働省の食事摂取基準に基づいた1日にとりたい栄養素の量は以下のとおりです。
    (文部科学省の日本食品標準成分表2020年版を参照)

    ※デフォルトは成人男性の基準です。個人にあった量は登録することで表示できます。

    活性酸素を除去してくれる物質をスカベンジャーと呼ぶ

    以下この記事では活性酸素を除去する物質をスカベンジャーと呼びます。

    活性酸素は仕方なく出てくる

    活性酸素は0にできるというものではありません。身体の様々な箇所で必要に応じて活性酸素は生じます。
    例えばエネルギー代謝するとき(ミトコンドリア)や細菌感染への対抗するとき(好中球とマクロファージ)、身体に炎症がおこるときなどにも活性酸素(スーパーオキサイド)が生じてしまいます。

    ですので問題は活性酸素を避けるより活性酸素が生じた後に除去できる状態が重要ということになります。

    ストレスと活性酸素


    活性酸素過剰の最大の原因がストレスだということを、決して忘れてはいけません。発ガン物質をとり続けるようなこともこわいけれど、強烈なストレスはもっと怖いのです。
    引用:ガンは予防できる - 三石 巌著


    特に日本人はストレスまみれです。
    どんなに活性酸素を除去してくれるものをとったとしても毎日がストレスフルであれば活性酸素の除去が追いつかなくなってしまいます。

    避けるべき食べ物は過酸化脂質の入った食べ物

    ストレスの次に減らしたいものが過酸化脂質の入った食べ物です。

    過酸化脂質といえば古い茶褐色となった油が代表的です。
    活性酸素を気にするのであれば酸化した油を使った食べ物は避けるべきといえます。

    ポテトチップス(スナック菓子全般)、ドーナツ、インスタントラーメン、冷凍マグロ、干物、しらす、かりんとうなどは過酸化脂質を多く含んでいます。

    過酸化脂質は活性酸素と結びつくことで複数種類の活性酸素を生じさせていくたちの悪いものになります。

    ガンの元凶となる4種類の活性酸素

    ・スーパーオキサイド
    ・過酸化水素
    ・ヒドロキシルラジカル
    ・一重項酸素

    活性酸素は様々なものがありますが上の4つは特にガンの元凶とされています
    どれも酸素か水素が関わっています。

    ガンの元凶を消去するそれぞれのスカベンジジャー

    スーパーオキサイドにはビタミンC、SOD、ユビキノン

    過酸化水素にはビタミンC、カタラーゼ、グルタチオンペルオキシターゼ
    過酸化水素がヒドロキシルラジカルを生じさせます。
    ちなみにタバコは過酸化水素も生じさせます。

    ヒドロキシルラジカルにはビタミンE、カロチノイド、ヒスチジン、グルタチオンペルオキシダーゼ、女性ホルモン、尿酸

    一重項酸素にはビタミンA、ビタミンB2、ビタミンC、ビタミンE、SOD、メチオニン、ヒスチジン、トリプトファン 、カロチノイド、グルタチオンペルオキシダーゼ、女性ホルモン、尿酸、ビリルビン

    年をとると活性酸素を除去する力は弱まっていく

    活性酸素を除去する力は年をとるごとに弱くなっていきます。

    野菜スープにすると抗酸化物質を多く取れる

    野菜にはビタミンやミネラル類の他に抗酸化物質(フィトケミカル)を様々に含んでいます。中には強力な抗酸化物質を含んでいるので積極的にとりたいです。

    しかし野菜の細胞壁は硬いため噛んだだけでは壊しきれません。そのためフィトケミカルを取り出すことができません。
    そこでスープにすることで細胞壁を壊してスープを丸ごと食べることで抗酸化物質をより多く摂ることができます。

    特に野菜を組み合わせてビタミンACE(ビタミンAとCとEを合わせてエース)が揃う材料でスープにすると相乗効果を得られます(ビタミンCの損失などを防いだりお互いの栄養素が弱点を補ったりする)

    ブロッコリーはビタミンACEを含む

    何がどのビタミンを含んでいるのかわからない方がほとんどだと思います。
    ブロッコリーは一つの食材だけでビタミンACEを含んでいる栄養豊富な食材です。それでいてどのスープであっても味が合います。

    とりあえずスープの一つの食材として入れておくことでACEを確実にとることができます。

    栄養素はスープに溶け出すのでスープまでしっかり食べる

    食材によって、調理時間によって栄養素がスープへ流れ出る量はかなり違いがありますが、概ね3割から5割ほどの栄養素はスープに流れでると思った方が良いです。

    逆にいえばそれくらいスープへ栄養が流れ出します。

    タンパク質をしっかりとっていないとビタミンやミネラルは効果を発揮できない

    各種栄養素は身体の中へ入ると何百何千もの化学変化(代謝)を起こして使われることになります。

    化学変化には化学変化の仲介役となってくれる酵素が必要です。人間の身体にはおよそ3000種類の酵素があります。
    しかし酵素は"全てタンパク質でできているため"どんなにビタミンやミネラルといった栄養素(補酵素や補因子)をとったところで酵素がなかったら意味がありません。

    ちなみに最近ではタンパク質の再利用(オートファジー)などが注目されておりタンパク質は不要だとする本なども出ているようですが、タンパク質を取らないと筋肉が分解されてしまうように生きるために不要な身体の部位は弱々しくなっていきます。

    三石 巌先生によるガン予防の条件

    分子栄養学を日本で提唱した三石 巌先生によるガン予防のまとめです。

    第1は、活性酸素の発生量を、できるだけおさえること。
    第2は、身体に発生する活性酸素を、できるだけ十分に除去すること。
    この二つが実行できればよいのです。そして、私自身それを毎日実行しています。さらに、ここに挙げたガン予防の2ヶ条は、具体的には次のようなことになるでしょう。
    1 X線、紫外線、過酸化脂質を含む食品や医薬、添加物を含む食品、農薬を含む植物性食品、およびストレスをつとめて避けること。
    2 カロチノイドが多く含まれているニンジン・カボチャ・卵黄・魚卵とゴマや緑茶をつとめて摂ること。
    3 ビタミンC、ビタミンE、ビタミンB2などを、食品から摂るもの以外に追加して摂ること。
    引用:ガンは予防できる - 三石 巌著


    食事からプラスアルファで活性酸素を除去するのであればビタミンC、E、B群を食事以外からとる高容量でとる必要があります。厚生労働省のものと比べるとかなりの高容量となります。

    では具体的な量はどのくらいかですが、
    精神医療の分野で実践されて数多くの症状を克服した事例をつくっている藤川 徳美先生の「心と体を強くする!メガビタミン 健康法」によるとビタミンCであれば3000mg~9000mg(厚労省はおよそ100mg)、ビタミンEであれば268mg(厚労省はおよそ10mg)、ビタミンB群もそれぞれ厚労省より数十倍近く必要となります。