ストレス対策と関わりのある栄養素を効率良くとれる食べ物とは【文部科学省の全食材データより】

ストレス対策と関わりのある栄養素を効率良くとれる食べ物とは【文部科学省の全食材データより】
ストレス対策と関わりのある栄養素を効率良くとれる食べ物とは【文部科学省の全食材データより】

ストレス対策と関わりのある栄養素を効率良くとれる食べ物とは【文部科学省の全食材データより】

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あきふみ@100g運営者

「100g」運営&開発者。コロナをきっかけに食材の栄養価に興味を持ちそこから分子栄養学を自身で実践するようになったエンジニア。「まずは食材から」のスタンス。

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  • ストレス対策に関係する栄養素はタンパク質、ビタミンC、ビタミンEです。
    これらはストレス量に応じて消費していきます。これらが多く含まれる食材をしぼりました。

    この記事は日本初の分子栄養学の提唱者である三石 巌先生の書籍「ビタミンC健康法」「高タンパク質健康法」を参照しました。

    厚生労働省の食事摂取基準に基づいた1日にとりたい栄養素の量は以下のとおりです。
    (文部科学省の日本食品標準成分表2020年版を参照)

    ※デフォルトは成人男性の基準です。個人にあった量は登録することで表示できます。

    ストレスで分解・消費される栄養素

    ストレスにより体内のタンパク質が分解され、ストレスに対抗する材料を作る過程でビタミンCとビタミンEが使われます
    これらは副腎の中で補酵素として働きます。

    またビタミンCとビタミンEはストレスや生理現象、取り込んだ食べ物で生じた活性酸素除去にも働くためそこでも消費されます。活性酸素はガンを始めさまざまな病気の元凶です。

    ストレスを受けると副腎皮質が働く

    肝臓の副腎皮質が抗ストレス作用として働きます。

    ストレスを受けると副腎皮質ホルモンが分泌されます。
    ホルモンの名前はコルチゾールとコルチゾンの二つなのですが、これはストレスに対抗するための消炎作用を生じさせるためのホルモンです。

    ここでいうストレスとは人間が公害や環境、あらゆる身体的ダメージ、精神的に嫌なことなどあらゆるストレスが含まれています。

    ビタミンCとビタミンEが補酵素として働く

    副腎皮質ホルモン、ここではコルチゾールとコルチゾンを生成するための化学反応にビタミンCとEが使われます。
    これがストレスに応じてビタミンCとEが必要な理由です。

    特にビタミンCは直接的にコルチゾールとコルチゾンをつくる化学反応で消費されます。
    ビタミンEはCより前の段階の化学反応で使われるため間接的に使われることになります。

    そのため直接的に関わっているビタミンCの方が多めに取っていきたいところです。

    ストレスによって副腎が肥大化するまで

    ストレスを受けると副腎が働きますがそれは副腎にとっては重労働です。ストレスに対抗するために副腎も肥大化せざるを得なくなります。
    これは健康にとって負のループと言えます。副腎が大きくなると大きさに比例して必要なビタミンCの大量消費します。すると身体中のビタミンCが副腎へ優先的にまわされてしまいビタミンCが欠乏していきます。

    ビタミンCは体内で1000種類以上の化学反応に使われたり歯の象牙質や眼球の一部の素材などにも使われています。
    つまりビタミンCが足りなくなってしまうとそれだけ別の病気につながりやすくなると考えることができます。

    副腎が肥大するまでにストレスに3段階あります。警告期、抵抗器、消耗機の3段階です。

    警告期

    人が体内環境を維持するための身体の仕組み、ホメオスタシスと呼ばれるものがあります。
    警告期ではストレスによってホメオスタシスが破綻して体温調整ができなくなったり血球の生成バランスが崩れたりします。

    抵抗期

    警告期のホメオスタシスの破綻に対応するために副腎皮質ホルモンの分泌がより盛んになります。
    このことでホメオスタシスは元に戻りますが副腎皮質の負担は大きくなったままになります。

    消耗期

    抵抗期が長く続くと副腎皮質はその酷使されている状態に対応するために肥大化していきます。
    肥大化した分だけビタミンCが副腎皮質に集中して体全体から奪われ(ビタミンCの血中濃度を引き下げ)、ビタミンCを大量消費するようになっていきます。

    高容量を取った方が効果的

    厚生労働省の各栄養素における推奨量や目安量は欠乏症にならない量になっています。
    したがって厚生省の定める量はストレスや遺伝子による違いなどは考慮されていません。加えてあらゆる病気への対策を網羅した数字ではありません。歴史的な流れからのアバウトな量です。

    ビタミンCであれば壊血病にならないような量です。しかもビタミンCやB群の吸収率の個人差は最大100倍近くあると三石 巌先生はいいます。

    運営者は当サイトを制作するにあたり何度も厚生省の食事摂取基準を読んだのですが概ね、日本人の平均摂取量とそれで欠乏症になっているのか否かで推奨量をざっくりと決めているという印象を受けました。
    個人的にはもっと科学的なアプローチが用いられているものと思っていましたし他の方も似たような感想をもつかもしれません。

    タンパク質は体重1kgあたり1g以上は欲しい

    一般の方が考えている以上に全身でタンパク質は使われています。体重60kgの方であれば1日60g以上は欲しいです(それも肉やタマゴといった良質なタンパク質で)。
    三石 巌先生は、人に必要なタンパク質のアバウトな量は体重に対して1000分の1(1kgにたいして1g)と言いました。

    100gのサイトでも厚生省の食事摂取基準の中で定められた計算式の中で読者に必要なタンパク質の量が多めに表示されるように計算しています。(サイトに登録した人限定)

    皮膚や髪の毛、内臓から血球、酵素まで全てにタンパク質が使われています。
    体内で代謝、すなわち数千種類を超える化学反応とその結果として得られるものの生成を繰り返しているわけですが、およそあらゆる化学反応にタンパク質でできた酵素が使われています。

    タンパク質が足りないと代わりに筋肉や生きるために必ずしも必要のない身体の部位からタンパク質を分解してブドウ糖の代わりにされてしまいます。
    ベジタリアンやヴィーガンになった方で以前より筋肉がなく痩せ細っているという方がいたらタンパク質をブドウ糖の代わりに使われてしまい筋肉が分解されてしまった可能性があります。

    健康レベルを引き上げるビタミンC量

    例えばビタミンCは動物(サルや一部例外を除く)が自身で生成しているものですが人間が今の能力を獲得する過程で進化のために節約して切り捨てられた栄養素です。
    そのため自身で生成できなくなりました。

    もし動物と同じ水準で人間がビタミンCを生成するとなると2g~20gものビタミンCを1日に産生しているであろうと三石 巌先生は言います。
    そのため1日あたり目安としては10g未満のなかでお腹がゆるくならない量が個人に合った量だとしています(健康な状態で)

    厚生労働省の1日のビタミンCの推奨量は概ね100mgですので大きな違いとなります。
    しかし全国の栄養関係で働く方などはこの数字を根拠にしていますし、長らく浸透してしまった数字であるため多くの科学者が驚き批判されてきたり見直されたりの歴史を辿っています。

    まずは食事からでも良いのでタンパク質ビタミンC、及びビタミンEの量を増やせるだけ増やした方が良いと運営者は考えています。